「自分に力がある実感を」オードリー・タン氏と
若者の投票率向上のカギはどこにあるのか。オードリーさんが「news23」の単独インタビューに応じました。
小川彩佳キャスター
「日本では多くの若者が政治に距離を感じていて、投票率も低く政治への信頼も脆弱な状態です。若い世代が政治に関心を持ち関わるには何が有効だと思いますか?」
台湾デジタルアンバサダー オードリー・タン氏
「台湾では中高生などの若い世代でもネットから政策提案をすることができます」
オードリーさんが大臣時代に立ち上げた「政策提言」サイト。ネット上で政策提案でき、5000以上のいいねがつけば、政府がその案を検討します。
この制度で、高校生がタピオカストローの脱プラ化を訴えたり、中学生が登校時間を遅らせる提案をし、法制化しました。

台湾デジタルアンバサダー オードリー・タン氏
「中学生が『登校を1時間遅らせてほしい』と提案したことがあります。『勉強を1時間増やすより1時間長く眠るほうが成績が上がる』と主張し制度が変わりました」
選挙権のない若者の意見を、実際の政策に反映させる台湾。若者の声が社会を動かすきっかけになっています。

小川キャスター
「教育の問題ですか」
オードリー・タン氏
「地域の課題を考え、方向性を決める力を18歳未満の人たちにも与えるかどうかです。社会の議題・課題を形づくる立場になることで、自分には力があると実感できるのです」
参院選の投開票は7月20日。政治や社会が変わる節目になるのでしょうか。

主権者教育を受けた高校1年生
「(政治は)他人事だったけど、自分の1票も大切なんだなって思った。(投票に)行かないとなと実感した」
主権者教育を受けた高校3年生
「たとえ1人でも1票でも行動しなければいけないと思いました。(政治は)身近なものなんだと実感した」