鳥取県米子市の鳥取大学医学部附属病院などを拠点に運用されているドクターヘリが一時的に運休することがわかりました。
原因は運航を委託されている会社の整備士不足、救命救急を預かる医師からは危惧する声が上がっています。
鳥取大学医学部附属病院高度救命救急センター 上田敬博センター長
「今まで鳥大に来て6年ですかね、今までは一度もないので今回初めての事態になります」
救急医療に必要な機器を積み込み医師が同乗するドクターヘリは全国で57機あり、そのうち8機を鳥取県や関西の自治体で作る関西広域連合が運用しています。
関西広域連合によりますと、運航を委託している兵庫県の会社から整備士不足を理由に8機のうち5機について最大で1週間、運航を休止したいと申し入れがあったということです。
鳥取県では鳥大附属病院を拠点にするドクターヘリが7月22日から28日まで休止する見込みです。
鳥取大学医学部附属病院高度救命救急センター 上田敬博センター長
「病院やクリニックが少ない医療過疎地で活動していると、ドクターヘリが有用、それで命を救えることが多々ありますので、それができない期間が出てしまうので非常に危惧をしています」
鳥大病院では1日に3件から6件、年間500件ほど出動していて、鳥取県内だけでなく島根県東部や岡山県北部など広い範囲をカバーしていて、このエリアに一時的に空白地域が生まれることになります。
鳥取大学医学部附属病院高度救命救急センター 上田敬博センター長
「島根県のドクターヘリ、豊岡のドクターヘリがカバーする形になっていて、場合によっては鳥取県の防災ヘリが出動することもありますが、手をかりながらドクターカーで補えるところは補っていこうと考えています」
また、鳥取県東部を範囲とするヘリも8月の運休が検討されていて、関西広域連合は運航の継続を強く求めていくとしています。