町を挙げて「ペットツーリズム」
2014年に世界遺産に登録された「富岡製糸場」(群馬・富岡市)でも2023年からペットとの入場が可能となり、直近1年で1000匹以上が来場。

他の客への配慮のためペットはカートに入れることが条件ですが、近くの観光案内所でレンタルすることも可能です。(1台500円)
さらに、製糸場を中心にカフェなど「ペットと入れる店」も充実。

富岡市が町を挙げてペットの受け入れに力を入れる理由は「観光客の誘致」です。
実は、富岡製糸場の来場者はピークの【2014年:約133万人】⇒【2022年:約31万人】と4分の1ほどに減少していて、施設の維持管理などの“財源の確保”が課題に。

『富岡市』世界遺産観光部・本多 愛さん:
「全体でいうとペットツーリズムの効果はかなり出ている」
導入前と比べ、来場者数は“年間5万人以上”も増加。予想以上の効果が出ているといいます。
他にも「ペットツーリズム」にチャンスを見出す自治体は増えていて、大分・九重町や鳥取県でも「ペットと行ける場所を増やす」などの取り組みを進めています。

都心のホテルに「ペット専用エリア」
「こちらが愛犬連れ宿泊者様専用エリアになっています」

『OMO5東京五反田 by星野リゾート』(東京・品川区)では、ペット専用エリアを設け、愛犬と泊まれる部屋は17室。
都心のホテルにかかわらず緑豊かな屋外ドッグランや、犬専用のシャワールームも完備。愛犬と行ける飲食店の紹介なども行なっています。

宿泊者:
「犬を預けて旅行に行ったこともあるけど、体調を崩しちゃうんですよね。やっぱり家族も同然なので」
宿泊者:
「ドッグランがすごく気に入っていて、宿泊中毎日来たがる」

エリアが分けられていることに加え、シーツやタオルも一般客室と完全に分けて管理。動物アレルギーの人や、ペットが苦手な人への配慮もされています。
中西良一総支配人:
「2024年4月に開業し、現在は開業時の約2倍のお客様にご利用いただいている」

他にも『アパホテル&リゾート〈上越妙高〉』(新潟・妙高市)や『ホテル椿山荘東京』(東京・文京区)、『コンラッド東京』(東京・港区)でも一部でペットの宿泊ができるようになり、犬と泊まれる施設や飲食店を探せるアプリ『ワンパス』も登場。

家族の一員でもあるペットとの旅行。今後も新たなサービスが生まれそうです。
(THE TIME,2025年5月29日放送より)