26日、青森県の弘前駅の構内で不審物の通報があり、調べた結果「生け花用の水」と確認されました。消防は「不審物」と通報があった場合、最悪の事態を想定して出動します。

当時、弘前駅に出動した隊員に聞きました。

26日に弘前駅の自由通路に「液体が入った不審な袋がある」と通報があり、調べた結果、中身は「生け花用の水」でした。

消防は「不審物」の通報があれば、いかなる時も最悪の事態を想定して出動します。そして、核、生物、化学物質の可能性がある特殊な災害は『NBC災害』と位置づけています。

現場では危険なレベルを区分し、手分けして活動します。

弘前消防署 高度救助隊 間山貴士 隊長
「こちらの3つの区画で活動するためには、それぞれの部隊が明確な役割があります。また、こちらのように役割によって着る装備が分かれています」

危険度が1番高い区域では、酸素ボンベを担いで「陽圧化学防護服」と呼ばれる専用の服に着替え、測定器で危険物の種類や濃度を調査します。

弘前消防署 小山内雄二 消防指令
「これらの災害で一番怖いのは、火事や煙と違って目に見えない臭いもない。そんななかで災害に対応しなければならない」

弘前消防署管内では、大きな事件や事故に発展していないものの、NBC災害の出動件数は年に数回あるといいます。

弘前消防署 高度救助隊 間山貴士 隊長
「不審物に不用意に近づかない、触らない。また、近くにいる人には不審物があることを伝えて避難させる。すぐ119番通報をして、消防を呼んでください」

弘前消防署では、年に2回NBC災害の訓練を行い、万が一の事態に備えています。