刑務所出所からわずか9カ月

検察側は、被告が過去にも複数回同様の犯行を繰り返しており、去年も路上での公然わいせつ罪で懲役4ヶ月の実刑判決を受けたこと、出所から9カ月後に再犯に及んでいることを明らかにしました。

また男の犯行を目撃した被害者が「本当に気持ち悪く、思い出すだけで吐き気がします」と述べていることを明らかにしました。

「聞きにくかった…」裏切られた母親

公判には弁護側の情状証人として被告の母親が出廷、「『前回の刑務所生活が辛かったので2度としない』と誓っていたので信じていた」「GPSを持たせて監督していたつもりだったが監督不足と知識の甘さを痛感している」などと述べました。

母親は実刑判決が言い渡された前回の裁判の時も情状証人として出廷し、再犯防止のための監督を約束していました。出所後、被告は専門のクリニックに通い治療を受けていましたが、母親はその内容や効果などについて把握していませんでした。

その理由について母親は性に関することなので「聞きにくかった」と述べ、今後は父親とも協力し監督していきたいと述べました。

被告人質問

(弁護側)「前の刑の執行が終わって1年たってない状態でまたやると刑務所に戻ることになると思わなかったのか?」
(被告)「認識は常日頃ありましたが当日は意識が飛んでしまった」

病院通院2カ月空くことも

被告の男は出所後一時は2カ所の病院に通い治療を受けていました。しかし「現場監督という責任ある仕事をする中で、病院には1カ所しか通わなくなり、さらに通院が2カ月空くこともあった。病院から宿題として出されていた『1日の振り返り』にも取り組めていなかった」と述べました。