ゼレンスキー大統領の新たな爆弾発言

さらに、中国が対応を迫られる新たな事態が起ころうとしています。ゼレンスキー大統領が、「中国がロシアに武器を供給しているとの情報を得た」「中国は、ロシア国内で、大砲や火薬など兵器を製造している」と発言したのです。

中国はロシアへの軍事支援を否定していますが、もしこの情報が事実であれば、事態はロシア軍に加わった中国人兵士の問題をはるかに超える重大な局面を迎えることになります。

ゼレンスキー大統領は、今週中にその詳細を明らかにすると予告しており、その内容次第では、米中間の対立がさらに激化する可能性も否定できません。劣勢のウクライナが、中国人捕虜の公表に続き、中国とロシアの関係を暴くことで、新たな一手となるのか。今週の動きは、中国の動向を注視する上で非常に重要なものとなるでしょう。

◎飯田和郎(いいだ・かずお)

1960年生まれ。毎日新聞社で記者生活をスタートし佐賀、福岡両県での勤務を経て外信部へ。北京に計2回7年間、台北に3年間、特派員として駐在した。RKB毎日放送移籍後は報道局長、解説委員長などを歴任した。2025年4月から福岡女子大学副理事長を務める