元タレント・中居正広さんと元女性アナウンサーのトラブルから発展した一連のフジテレビ問題。3月31日、第三者委員会は報告書で「業務の延長線上で女性が中居正広氏から性暴力を受けた」と認定しました。また、フジテレビの幹部による過去の行為も「ハラスメント」と認定。
「社内のセクハラに非常に寛容」と厳しく指摘されたフジテレビの“企業体質”とは?ハラスメントを防止するには?企業ガバナンスなどに詳しいオウルズコンサルティンググループの矢守亜夕美氏と、日本ハラスメント協会・代表理事の村嵜要氏への取材を含めてまとめました。
「ふたり付き合っちゃえばいい」発言も…報告書にあった内容
フジテレビの問題を調査していた第三者委員会は、フジテレビの役職員1263人に『社内でハラスメントにあったことがありますか?』というアンケート調査を実施。その結果、「ある」と回答した人は38%でした(男性:34%、女性:48%)。他の企業での平均値は10%~15%で、フジテレビの場合3倍ほど高くなっているということです。
日本ハラスメント協会の村嵜要代表理事に、報告書の内容への見解を聞きました。
報告書によりますと、「BBQの会」の直後に中居氏・元女性アナウンサー・フジ社員Bがすし店に行った際、フジ社員Bから元アナウンサーへ「ふたり付き合っちゃえばいい」という発言がありました。村嵜代表理事は、この内容はセクハラにあたる可能性があるといいます。
また、10年以上前にあった有力出演者・フジ社員B・社員の会食では、社員がトイレに行ってる間に周りにいた他の人がいなくなり、有力出演者と社員を2人取り残して、その後、性加害と言える事案が起きたということです。これについても、置き去りにして恐怖心を与えたという点からハラスメントに該当すると村嵜代表理事は指摘しています。
他のハラスメント事案として「スイートルームの会」も。中居氏を含めた男性5人・女性5人(元アナウンサーなど)の計10人で会合をしていましたが、その後男性2人、女性2人が残され他の人は帰るよう促されました。村嵜代表理事によれば、理由なく帰らせる行為も置き去りにする行為もハラスメントに該当するということです。