元アナウンサーへのフジテレビの対応を分析

 被害を訴えた元アナウンサーへのフジテレビの対応について。2023年9月下旬から10月上旬の出来事で元アナウンサーは体調も悪く入院していましたが、アナウンス部長が「いったん番組レギュラーを降板」の旨を連絡したときに、「私からすべてを奪うのか」という反論が元アナウンサーからあったと報告書に書かれています。

 このこと自体がハラスメントに当たるのか、グレーで難しいところだそうですが、村嵜代表理事によりますと、降板させる理由やタイミングについて正当な説明がない限りはハラスメントにあたるということです。被害女性を二重に傷つけていた可能性が高いとも指摘しています。

 また、2023年10月下旬、元アナウンサーが自身のSNSで入院中の姿を発信した際、誹謗中傷などがあったことからアナウンス部長は「対外発信を控えるよう」提案。それに対して、「私から社会とのつながりを奪うのか」と泣きながら反論があったということです。良かれと思って行った行為でも、説明時に傷つけない言い方ができているか、過不足なく説明できているかどうかで、ハラスメントにあたる可能性もあると村嵜代表理事は指摘します。

 さらに、別の側面から見れば、このアナウンス部長もハラスメントの被害者である可能性があるといいます。アナウンス部長は会社から元アナウンサーとのやり取りを任せられていて、それについて「責任を重く感じた」といった発言があったことが報告書にありますが、これは上から過大な要求をされたというハラスメントになる可能性があるということです。