生鮮品高騰いつまで? 材料費高に飲食店は…

価格が高騰しているからといって、簡単に代わりが効かないのが町の食堂。
「とんかつ屋は飯が勝負ですから、ごはんだけは必ずこだわる」東京・大田区 京急蒲田駅前に店を構える「豚汁と玄米の店 檍(あおき)食堂」はオーナーの丸山正一さんが2年半前に開業した。メニューは千葉県産のブランド豚を使った豚汁に生姜焼き、とんかつ。ごはんは佐渡島産のコシヒカリ以外は使わないこだわりようだ。

人気の「肩ロース生姜焼き定食」価格は1500円。250グラムの肉の下にはたっぷりのキャベツが…。「キャベツを美味しく食べてもらうためにわざとこうしている」

1日の営業で使う国産キャベツは大玉6個。かつては1000円ほどで比較的安定していた仕入れ値は、今では3000円に跳ね上がっている。開業した2年半前、コメは1キロ450円だったものが700円に。肉は1キロ1400円が2000円に。揚げ油に至っては2倍以上。通常35%程度とされる原価率は、今では45%を超えているが、丸山さんは現状値上げなどは考えていないという。
「出来るだけ頑張って、逆に言えば値上げしないところはチャンス。お客さんがその分来るから、客数で稼ぐしかない。(原価率が)5割近くになったら上げる。まだ大丈夫、値段を上げるとお客さん来なくなる」

丸山さんはコメの価格は長期的には、緩やかに上昇を続けるのではと感じている。
「外国人が4000万人来るってコロナ前から言っている。4000万人を目指すとか、もう4000万人近く今来ている。ご飯食べるわけです。寿司だとか牛丼食べたり。米は当然足りなくなる。それで減反しろという政策の方がおかしいと思う」