延焼が拡大した要因は“重なった条件”

震災の被災地を襲った今回の山火事。専門家は、延焼が拡大した要因は落葉樹が多いという東北の自然環境に、連日の乾燥や強風といった気象条件が重なったと指摘します。

森林総合研究所 玉井幸治 研究ディレクター
「最初に燃え出すのは、森林の中の地面にある落ち葉。今年の大船渡市はすでに雪がないとか、雪どころか雨も降らないという状況なので、例年に比べると、落ち葉が乾燥しやすい年だったのかなと」

実際に、大船渡市の今月の降水量は2.5ミリで、平年のたった6%と極端に少なく、乾燥注意報も18日に出されてから10日も続いています。

さらに…

森林総合研究所 玉井幸治 研究ディレクター
「26日の12時から14時にかけて風速6メートル台が続いてるので、それくらい風速があれば、やっぱり(火は)拡大はしていくのかなと思う」

大船渡市によれば、延焼は拡大し続けていて、「鎮圧方向には至っていない」といいます。

この先の天気も、しばらくはまとまった雨や雪はない予報となっています。火はいつ収まるのか、どこまで広がるのか…。

住民
「家のほうに行くと煙しか見えねえから、たまんねえなと思って。早く鎮火してくれるといいけども…」

山火事は各地で頻発してます。山梨県大月市では26日午後2時ごろに山火事が発生し、現在も鎮圧に至っていないということです。

さらに、静岡県函南町でも昼ごろに山で火災が発生し、高齢の男性が煙を吸う軽傷を負いました。

太平洋側で続く乾燥した天気。引き続き、火の元に注意が必要です。