万博が「赤字」となった場合の責任は?
『博覧会の収支については、博覧会協会において赤字にならないよう、チケット販売の拡大等に取り組む方針と承知しています。経済産業大臣の下で、博覧会の健全な運営が確保されるよう、博覧会協会を指導・監督していくこととしております。』
要するに赤字にならないよう頑張るということで、その責任については言及されていない。
そもそも万博にはプレイヤーが多い。博覧会協会、政府(経産省、内閣府)、総理、大阪府市、財界それに維新と関わる主体が分散され、おのずと責任も見えにくい体制だ。
費用の高騰やパビリオン建設の遅れなどマイナスな情報が出るたびに、それぞれが責任をパスしていく様子も垣間見てきた。大イベントは終わってしまえばなんとなく開催して良かったという雰囲気が拡がり、目標や結果責任は忘れられていく傾向がある。開催後の検証は我々メディアの仕事なのだろう。

万博協会の名誉会長となった石破総理は年明けから様々な場面で万博について言及するようになり、ミャクミャクと絡んで意識的に機運醸成につとめている。前売り券の販売が振るわない中で当日券の販売にも踏み切ろうとしている。
まんじゅうの皮が厚くなっているのはわかるのだが果たしてあんこは詰まっているのだろうか。
(MBS東京報道部記者兼解説委員 大八木友之)
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