■2つ目の死は「その人を忘れたとき」

「2つの死があると。1つは息が途絶えたとき、命がなくなったとき。2つ目はその人を忘れたとき。この世から、その人の記憶がなくなったときが2つ目の死と。そう聞いて、恵介のことを忘れないように、語り部とならなあかんと」(安田さん)

恵介さんが生きた証しを残す。安田さんは各地で自らの体験を語り継いでいます。この日は広島市の市民向け公開講座に登壇しました。

「お皿の上にラップをするんです。ご飯とか食事をのせても洗い物がいらないからね。寒い人は体に巻いていました。気をつけなあかんのが蒸れる。むちゃくちゃ蒸れる」(安田さん)

講演では、被災した際に役立つ情報を、笑いを交えて紹介するようにしています。

さらに去年11月。安田さんは新たな取り組みを始めていました。防災への知識や技能を持つ人に与えられる民間の資格「防災士」への挑戦です。