空から見た日本軍敗北の痕跡

たくさんの馬が水辺に集まる雄大な景色が広がっています。しかし…
記者
「ここは激しい戦闘が行われた場所の一つなのですが、85年たった今も、戦車がそのまま残されています」

現れたのは85年前の戦争の残骸でした。撃墜されたのか、飛行機の一部もそのまま残されていました。

戦いの痕跡は大地にも。上から見ると、ソ連軍が掘った塹壕が現れました。まるで地割れのように数キロにわたって広がっているのがわかります。周到に塹壕を準備したソ連軍はここに潜んで、連日、日本軍に激しい攻撃を浴びせ続けました。
別の激しい戦闘が行われた場所の一つには、上空からは無数の穴が確認できました。日本軍が空から落とした爆弾の跡です。
当初は、日本軍が空からの攻撃で有利に戦いを進めていましたが、ソ連軍が最新鋭の戦闘機を投入したことで一転、劣勢に陥ったといいます。
日本が敗北した理由。ここでノモンハン事件を40年以上調査しているモンゴル人の研究者は次のように話します。

「ノモンハン事件」研究者 ミャグマルスレンさん
「ソ連が勝った要因はロジや補給、戦力。特に地形をよく知っていて、正しい情報があったからです」
日本軍は「地形をよく調べず、軽視していた」という指摘があります。ある場所に立つと、それがよくわかりました。