小林只典さん:
「その狭い校庭を全部開墾してサツマイモを作った時代がありました」

そして国民学校に入学してからおよそ4年が経った1945年8月…。

11歳だった小林さんが終戦を知ったのは軍国教育を受けていた教室でした。



小林只典さん:
「斬り合いするなら竹やりでやるのかなっていう気持ちがあった。そういうものから解放される、終わったというのがあった」

小林さんは終戦直後のある光景が脳裏に焼き付いているといいます。

小林只典さん:
「終戦になるや否や大きな穴を掘って埋め込んだ。その埋めるところへたまたま立ち会った。ショックでしたよ、今まで崇めていたものを穴を掘って埋め込むわけでしょう。しかもね、ぶち込むからカチカチぶつかって火が出てるわけですよ」

戦時中に崇めていた忠誠の象徴、楠木正成の石像を埋める教師たち。
これまで教えられ疑うことのなかった軍国教育を否定する場面に直面したのです。