8月3日、三田さんは釜石市で高校生らを前に講演しました。
三田さんが被爆体験を語る上で心がけていること。
それは包み隠さずに話すことです。
(三田健二郎さん)
「ほとんど私(原爆投下後の街の様子を)見ていません。それがよかったか悪かったか分からないですけど。私自身がそういうことを知らないのに知ったかぶりしてしゃべることは好きではない」

それでも三田さんは、当時の悲惨な状況を伝えようと、見聞きしたことやわずかな記憶を頼りに言葉を紡ぎ出します。
(三田健二郎さん)
「飛び出しやすいのは目が飛び出しやすい。証言の中にもありますが、おっかなくてだと思いますが、目が飛び出した人を蹴飛ばした人もいた」
三田さんの経験は確実に次世代に受け継がれています。

(話を聞いた高校生は)
「実際に被爆体験した方からの話を聞くことで、どういう被害を受けたのかということをより深く知ることができた」
広島への原爆投下から79年が経った今も、世界各地で戦争や紛争が続く現状に三田さんは…
(三田健二郎さん)
「原爆のような恐ろしいことをまた再びやることが絶対あってはならない。あやまちは繰り返しませんと平和記念像の下にありますけども、あれには主語がないんですよね。人類全体でなければいけない」

核兵器のない平和な世界を願って、三田さんは自身の経験を語り続けます。