戦後、近くの農家が残骸の一部を持ち帰り、納屋に隠し持っていましたが、「戦争の悲惨さ、愚かさを知ってもらう資料にしてほしい」と1994年、岩手県高校教職員組合に寄贈しました。

「彗星」の機体は岩手県高校教育会館の倉庫の中で、アクリルの展示ケースの中に入れられ、保管されています。
寄贈されてから30年以上経つことから、機体の塗料はところどころ剥がれ落ちていますが、日の丸の赤は今でもはっきりと見ることが出来ます。

また、機銃攻撃によって空いた穴が戦争の生々しさを今に伝えています。

管理する岩手県高校教職員組合は、「博物館のような施設を除けば、このような戦闘機の実物はなかなか見ることができない。これからも貴重な資料としてこの機体を保存し、平和の大切さを伝える教育に活用していきたい」としています。