設備投資の回復基調は継続
2026年4-6月期の設備投資は前期比▲1.2%と2四半期連続で減少したが、前述したように特殊要因により下押しされている。
設備投資は、高水準の企業収益を背景に、人手不足対応の省力化投資、デジタル化に向けた情報関連投資、AI・半導体関連等の成長分野への投資、Eコマース拡大に伴う建設投資などの案件を軸に、基調としては回復していると判断される。ただし、人手不足による工事の遅れ、資材価格の高騰、中東情勢を巡る不確実性の高まりなどから、足もとでは弱い動きとなっている。
一方、企業の設備投資に国内回帰の兆しが見られることは、先行きを見る上で明るい材料と言える。日本企業は、国内の期待成長率の低下、海外での生産コストの抑制、海外企業との競争力強化などを背景に、国内よりも海外での設備投資を重視してきたが、このところその流れに変化が生じつつある。

日本政策投資銀行の「設備投資計画調査」によれば、海外設備投資は2022年度の前年比35.9%をピークに3年連続で伸びが鈍化し、2025年度は同0.0%の横ばいとなった。2024、2025年度の海外設備投資は、国内設備投資の伸び(2024年度:前年比10.5%、2025年度:同7.3%)を下回った。また、2026年度計画は国内設備投資が前年比19.7%の高い伸びとなる一方、海外設備投資は同▲1.9%の減少となっている。近年の円安によって国内生産の価格競争力が改善していることがこの背景にあると考えられる。
設備投資は2025年度の前年比2.3%から2026年度は同▲0.5%と減少するが、原油価格下落に伴う企業収益の回復を受けて、2027年度には同3.0%と増加に転じると予想する。