一人当たりGDPは21ヶ月連続で減少
統計を見ると、オーストラリアのインフレ率は上昇していますが、インフレを考慮した実質賃金は2年以上もの間マイナスで推移しています。
そして、この状況はマクロ経済の数字にも表れています。
国全体のGDPは成長を続けている一方で、一人当たりGDPは減少に転じました。
実際、2023年3月から2024年12月までの21ヶ月連続で減少が続いています。
これにより、国民は以前よりも消費できなくなり、貯蓄も難しくなっています。
家計の可処分所得の成長率を見ると、パンデミック以前は比較的、堅調でしたが、パンデミック以降はOECD平均をはるかに下回る水準に落ち込んでいます。
この「幸運な国」に忍び寄る不運な状況の背景には、いくつかの要因が挙げられます。
