沼津市を見下ろす香貫山。その中腹の公園にある「慰霊平和塔」には戦没者の位牌3,384柱がまつられています。その一つ、岡本幹夫さん。沼津市の遺族会の会長を務める岡本忠さん(79)の父親です。

<岡本忠さん(79)>
「これが父です。戦争に行っていた時の父で(戦争に)行く前の父です」
Q.お父さんの姿がわかるのは
「この肖像画とこれだけです」
父・幹夫さんが出征した後に生まれた岡本さん。父を知る手掛かりは、出征前の写真と戦死した後に描かれた肖像画。そして、その死を見届けたという仲間が残していった言葉だけでした。

<岡本忠さん(79)>
「ロシアに抑留された人が引き上げてきた時に、私の家に寄って、『こういう訳で亡くなりました』と伝えて帰ったんですよね」