飽津弁護士は、争点となる「責任能力」を判断する上で、「犯行の計画性」や「犯行後の自己防御」など、「7つの着眼点」がポイントになると話します。
これまでの捜査で、青木被告は事件の1か月半前にナイフを購入し、当日、2人の女性を待ち伏せするなどの「計画性」があったとされています。
また、警察が駆け付ける前に猟銃を持ち出し、女性の遺体を隠したなど、「自己防御」の行動もみられ、「責任能力」を判断する際の着眼点に該当する部分もあります。
元検察官 飽津史隆弁護士:「現時点の断片的な情報だけですけど、今のところざっくり言えば、責任能力ありに傾くと私は思う」
「検察が起訴した以上、やっぱりなかなか無罪になることは、実務のこれまでの流れからするとめったに無いのかなと」
裁判員裁判では争点や証拠などを事前に整理し、裁判を適正迅速に行うための公判前整理手続きが行われます。
飽津弁護士によりますと公判前整理手続きは通常、半年から1年ほどかかるといいます。
しかし、この間に、弁護側が改めて精神鑑定を求める見通しで、裁判が始まるまでには2年ほどかかる可能性もあるということです。
罪のない4人を殺害するという凄惨な犯行はなぜ起きたのか。
法廷の場で青木被告本人が、どのような言葉を口にするか注目されます。