福井県の杉本達治知事が職員に「不適切な内容のテキストメッセージ」を送ったとして、セクシュアルハラスメントの通報を受けたと、県が22日明らかにしました。杉本知事は「県民にご迷惑をおかけした」と謝罪したうえで、調査結果を待って適切に対応するとしています。

緊急会見でセクハラ事案について説明する服部総務部長=福井県庁、22日午後3時ごろ

福井県の服部和恵総務部長は22日午後3時から県庁で緊急の会見を開き、今年4月下旬、県が設置している外部の相談窓口にセクシュアルハラスメントに関する通報があったと明らかにしました。杉本知事が職員に「不適切な内容のテキストメッセージを送った」としていますが、職員の性別やメッセージの内容はプライバシー保護を理由に明らかにしていません。

県が内部調査を進め、杉本知事は聞き取りに対し、メッセージを送った事実については認めているということです。外部の弁護士が今後職員への聞き取り調査を進め、結果がまとまり次第、報告書を公表することにしています。

「県民に迷惑をかけた」と謝罪する杉本知事=22日午後4時半ごろ

杉本知事は22日午後4時半から福井県庁で記者団の取材に応じ「県民にご迷惑をおかけした。お詫び申し上げる」と謝罪しました。そのうえで「調査結果を待ち、適切に対応する」と述べ、今後も公務を続ける方針を示しました。メッセージを送信した意図や経緯については調査中として回答を控えました。

杉本知事は岐阜県出身の63歳。東大法学部を卒業後、旧自治省に入り、福井県の副知事などを歴任しました。2019年の知事選で初当選し、現在2期目です。