行政と議会が癒着していると見られかねない

議会では、議案が採決される前に議員が賛成か反対の立場に立って演説することがあります。この場合、通常は議員自ら、原稿を準備しますが浦添市では議員が読む原稿を市の職員が作成していました。
地方議会に詳しい専門家は行政と議会が癒着していると見られかねないと懸念を示します。
東北大学大学院 河村和徳准教授
「チェックをしなければいけない人から、もらったものをそのまま読んでいるということは、チェック機能が役に立たない。きれいな文章を読むんじゃなくて、自分なりに咀嚼して、議員として背負っている民意をぶつけることも加えながら賛成討論をしないといけない」

浦添市の職員は「参考にしやすいように作成した」と説明し、ある市議は「議員の質がこれで落ちることは絶対ない。丸のみしたというより、ぴたっと政策があったと言う事」などと弁明していますが、こうした慣例が続けば議会が市の政策を追及できなくなり、住民の不利益につながる恐れもあります。
行政を監視すべき議員がその行政が作成した文書をそのまま丸のみする。議員の資質が問われかねない事態だと思います。
浦添市は今後も文書を作成することを否定していないということですが、市職員も議員も、市民のために働く者として誠実な対応が求められるのではないでしょうか。