「ライオンの子ホールディングス」の末広尚希代表が、不正受給問題をめぐり保護者説明会を開き、謝罪しました。
この問題は、県内3市で7つの保育園を運営する「社会福祉法人ライオンの子」と「ライオンの子ホールディングス」が、2019年度から2023年度にかけて、勤務実態のない保育士を配置しているよう偽り、虚偽の申請を繰り返し、1億3000万円あまりを不正に受給したものです。
那覇市と浦添市、そして宜野湾市の3市は、加算金などを含め約1億5000万円を3月末までに返還するよう求めています。
▼ライオンの子HD 末広尚希代表
「弊社が引き起こした不正受給に関して、深くお詫びを申し上げます」
これを受け、ライオンの子ホールディングスは15日、保護者を対象に説明会を開き、末広代表が不正受給の経緯などについて説明しました。
▼ライオンの子HD 末広尚希代表
「『待機児童の子どもたちを受け入れたい』という思いから、既存の園の職員の名前を書いてしまい、園としての申請の際に重複をしてしまったことが、不正受給の原因であります」
冒頭を除き非公開で開催され、3時間に及んだ保護者説明会。末広代表は去年、問題の発覚を受けて一度は引責辞任したものの、先月末、再度代表に就任したことについて、「自分の名前で責任をとるため」と述べ、現在は経営に携わっていないことを強調しました。
また、不正受給した金は「私的流用ではなく園のために使用した」と説明したということです。
▼保護者の男性
「もうちょっと本音で話してくれるかなと思ったが……肝心なことは聞けなかった」
▼保護者の女性
「納得がいかない回答が多くて、自分を含めて保護者全体でも納得がいっていない人が多いのではないか。私利私欲の概念を一旦払拭して、子どもたちの安全や地域の子どもたちを守るために、どういったことが正義なのか正しいのかを経営陣が一度考え直すべきだと思う」
参加者などによりますと、保護者からは園児のメンタルケアを心配する声や、園の今後の運営や職員の処遇などについて不安視する声が相次いだということです。