2018年に「家族会」を立ち上げた黒井さんは、復員兵による暴力やアルコール依存症などに苦しんできた家族に、語り合える場を提供し、戦争PTSDの実態を伝える活動を続ける。
今後は、凄惨な地上戦があった沖縄でも立ち上げたいと考えている。

「父親は何を言いたかったのか、どういう人生を送りたかったのかを社会に対してきちんと発信するということが、子どもとして私のやるべきことかなと」
「おじいちゃんおばあちゃんはどんなふうにあの戦争を生き抜いたんだろうか。その影響はどう、今の私の人生に影を落としているだろうか。そういうことを聞いてみるのは大事なことではないかな、と。それをまた自分の子どもたちに、あるいは孫たちにどのように伝えていくのか」
終戦から80年。黒井さんは「終わらない戦争」と向き合い続けている。