
この日永田さんが訪れたのは、平和劇のモデルになった大城勇一さんの自宅。時々近況報告をしにこうして足を運んでいます。
沖縄戦当時11歳だった大城さんは、お父さんと共にガマに避難しました。
▼大城勇一さん(沖縄戦当時11歳)「戦陣訓に沖縄住民・日本兵は殺された。捕虜になるなということは死ねということ」
▼永田健作さん「この言葉のせいで何人死んだかねとおっしゃったんですよね。僕はそれがすごく心に残って大城さんの言葉をそのままセリフにさせてもらいました」
聞き取った内容をもとに脚本に落とし込む永田さん。小道具や衣装などにも反映させ 劇の向上に取り組んでいます。

▼平和劇の1シーン――
住民の父親:「勇子。命を大切にしなさい」
大城勇一さん:「父に命を…大切にしなさいと言われて」
永田健作さん:「ぜひこれからもその生き残った命というか…」
大城勇一さん:「そうですよ、戦争で生き残ったぶん長生きせんと。引き合わないよ!」
――今年で戦後80年。6月23日(沖縄戦で日本軍の組織的戦闘が終結したとされる日)とは、永田さんにとってどんな意味を持つ日?
▼永田健作さん「使命感みたいなのはもう自分の中で確実にあって。それは大城さんはじめ、戦争体験者の方々とお話する中で、自分の中で培われていったものなので、託された者の1人として、今後もそのバトンを次の世代に、渡し続けていけたらいいなと思って活動してます」
先輩たちが残した平和の灯をしっかりと受け取り次の世代へ。劇を通した継承の挑戦はこれからも続きます。
