「戦争がなければ親父もこうならなかっただろうなと思いますよ」

険しい表情で家族写真に写る父、精光さんを見つめる、金城優さん(85)。精光さんは旧日本軍の一員として沖縄戦に従軍した。

父親が納まる家族写真を見つめる金城優さん


激しい戦闘を生き延びたが、戦後、それまでの優しかった父親の姿は消え、家族に対して暴力をふるう人へと変わってしまった。

金城さんの幼少期、父親からの暴力は日常だった。

「僕は小学校の時分はよく殴られた。体力がついたら対等に親父を諫めたりした。母と祖母を殴るのを見たら」