當山さんの自宅に伺うと…業務用のミシンやアイロン台が並んでいました。実は當山さん、前職は?
「背広仕立ての職人です。30年あまりやっていましたね。洋服が出来上がるのが、段々(技術を)覚えていくのが楽しかった」
當山さん、30年あまりのキャリアを持つスーツ職人だったんです。今でも度々ミシンに向かうという當山さん。その表情はまさに職人そのもの。

かかし愛が止まない富山さんにご家族は―
▽妻・春美さん
「最初はリアルっていうか怖い感じもしたんですけど…でも一生懸命やっている姿を見て、地域の人も喜んでいるんで良かったかな、って今は思っています」
「元気なうちはさせても良いかなぁって思っています(笑)」
▽當山喜邦さん
「いいですね、元気な間はやります!」

「みんなに見に来てほしいですね。みんなが喜ぶのを見て楽しくて続けていますので」
南城市を訪ねると、人々の喜ぶ顔が見たさに「リアルかかし」作りに奮闘する元スーツ職人の姿がありました。
<取材MEMO>
現地はグーグルマップで「屋嘉部のかかし」と掲載されているので、地図を頼りに訪ねることもできます。
今では、地域の方々からかかしの洋服や小道具を譲ってもらうこともあるそうで、當山さんのかかしのファンという方が、お手紙や写真を送ってくれることもあるそうです。
現地は歩道が狭い上り坂で、カーブしている場所です。安全に気をつけて見学なさってください。(取材 與那嶺啓)