2025年の沖縄を振り返るシリーズ「回顧」。今回は歴史修正主義とメディアのあり方を考えます。
沖縄戦の実相を修正し、矮小化するような発言が政治家から相次いだことし。SNSで目立ったのはその発言を擁護するコメントでした。

▼自民党 西田昌司参院議員
「いまはどうか知りませんけど、ひどいですね。ひめゆりの塔で、亡くなった女学生の方々がたくさんおられるが、あの説明のしぶりを見ていると、要するに日本軍がどんどん入ってきて、ひめゆり隊が死ぬことになっちゃったと。そして、アメリカが入ってきて、沖縄が解放されたと」
ことし5月、憲法改正に関するシンポジウムでの発言が大きな問題となった自民党の西田昌司参院議員。
ひめゆりの塔を訪れた際に目にしたとする展示内容にふれ「歴史が書き換えられた」などと持論を展開。

ひめゆり平和祈念資料館の普天間朝佳館長は、この主張を明確に否定しました。
▼ひめゆり平和祈念資料館・普天間朝佳館長
「まずそのような趣旨の記述は過去にも現在にもありませんでしたので、非常に何を言っているんだろうと思いました」

しかし、西田議員の発言を擁護する議員が現れます。
▼参政党・神谷宗幣代表
「おかしいんですって。だって、沖縄の人たちが戦ったのは米軍ね。日本軍の人たちが、日本人が沖縄の人を殺したわけではないんですよ。にもかかわらず『日本軍にやられました』みたいな記述があるから、おかしいでしょうって話ですよ」

▼抗議デモ参加者
「この発言をニュースで見たときに泣きました。沖縄の尊厳を踏みつけるような発言、これね、耐えられないです」
▼元鉄血勤皇隊・與座章健さん(96)
「沖縄戦の実相をゆがめたり歴史の修正を目論んだりする動きが後を絶たないことに、私たちは強く憤り悲嘆にくれています」








