2000年の年末に起きた世田谷一家殺害事件の遺族が、事件から25年になるのを前に「悲しみ」について考える集いを開きました。
2000年12月30日の深夜に起きた世田谷一家殺害事件では、宮澤みきおさん、妻の泰子さん、長女のにいなさん、長男の礼くんが自宅に侵入してきた何者かに殺害されました。
犯人はまだつかまっていません。
泰子さんの姉で、当時、一家の隣に住んでいた入江杏さんは13日、毎年この時期に主催する集いで、「もう四半世紀も経ってしまった」と感慨を述べた上で、事件直後の心境や、事件について話せなかった時期のこと、犯罪被害者遺族が世間から求められるステレオタイプへの違和感などを語りました。また、名古屋の主婦殺害事件が、26年経って容疑者の逮捕に至ったことについては「希望を捨ててはいけないとの思いもある」としつつも、報じられている容疑者の供述や遺族の反応を踏まえて「悲しみは解消することはない、事件が解決しても事件は終わらないんだな、と改めて感じている」と話しました。
会場ではゲストとして招かれた文化人類学者の上田紀行さんが、現在の日本社会では「苦しみや葛藤といった人間にとって中心的なものが社会の周縁に追いやられてしまっている」と指摘、スリランカの地方で研究した悪魔祓いの儀式を「沈んでしまった人間を社会の中で復活させていくシステム」だと説明した上で、「日本でもそうした場を社会の中でどう増やして行けるか」が課題だと述べました。
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