日本最西端、沖縄県の与那国島。そこで作られる「女神のスパイス」と名づけられた香辛料が話題を集めています。新たな特産品として期待されるこの商品を作るのは、フィリピン出身の女性でした。
与那国島の冬の伝統野菜「クシティ」=「パクチー」
一振りすれば広がる、柑橘系のさわやかな香り。与那国島生まれの香辛料「女神のスパイス」。産地・与那国島を訪ねると、島のいたるところで、そのスパイスを見つけることができます。
スパイスの考案者は、鮮やかな作業着がトレードマークの喜久山ホセファパルマさん。フィリピン出身で、13年前、結婚を機に移住しました。
今回は、喜久山さんのスパイスづくりにお邪魔します。
この日は原料となる、ある島野菜の種まきです。一晩水につけたこの種は、与那国島の冬の伝統野菜「クシティ」。外国語ではパクチー、香菜などといい、葉には独特の強い香りがあります。
比嘉リポーター「食べてみても大丈夫ですか?」
喜久山さん「香と味が違いますよ」
比嘉リポーター「すごい。小さいんですけど、強い」
喜久山さん「味が強いですね」
与那国島のものは葉が柔らかく、味・香りともに濃厚だといわれています。
喜久山ホセファパルマさん
「恥ずかしい話ですけど、元々パクチーっていう野菜がきらいでした。においが強くて、みんなが言うように、カメムシのにおいがするという感じだったんですけど、義理の兄が、だまされたと思って鼻つまみながら食べてみてって言われて食べて、やっぱりおいしかったので」
クシティこと、パクチーのおいしさに目覚めた喜久山さんは、自分でも栽培するようになります。すると、あるものが増えすぎて持て余すようになりました。
種ですー
喜久山ホセファパルマさん
「野菜はこんだけたくさん食べてるのに、何でこの種は利用はされていないんだろうっていうのがあって、そもそもパクチーの種って、いろんな国で香辛料として使ってるんだよねって思って、私でも作れるかなと思って」