『きびの花 長けて祖国も近づけり キビ積む人等の 汗も涸れゆく』

▽歌人・喜納勝代さん(85)
「汗もかれるくらい我慢強く働いて「本土に還りたい」と(言っていたさまを詠んだ)」

『夕来れば 戸口に群るる 黒人の 優位の目にあふ 黒人街通り』

▽歌人・喜納勝代さん(85)
「(米兵が)女性の手を引いて親しそうに歩いているけど、戦争がなければ沖縄の人同士で結婚できたんじゃないかなと思って、違和感があった」

目にした光景に、自身の思いを乗せてつづられた喜納さんの歌。歌碑にして残そうと計画したのは、同じく糸満の歌人である、玉城洋子さんです。

▽歌人・玉城洋子さん
「こういうことをやっていたと思い起こさせるすごい力のある歌だと思います。その頃を知っている方だったら涙が出ると思います」

玉城洋子さん

歌碑は、地域の人たちや県外・海外の歌人からの寄付によって、約100万円の費用をかけて作られました。

▽歌人・玉城洋子さん
「寄付金を募ったらパーっと広がりました。故郷を愛する気持ちをこの中から読み取っていただいて、子どもたちにもずっとつないでいってほしい」