村の支援は年15万円のみ 工夫を凝らして運営も

月に1度、歩いて行ける公民館での交流の場に、地域の人たちはー

80代男性
「普通は山の上に住んで猪と遊んでいますけどね。久しぶりに下りてきて皆さんの顔見ながら美味しいの食べて、長生きしますよね」

神奈川県から移住した女性
「いつもいろんな物を作って家に持ってきてくれて、本当にお世話になっている」

1人暮らしの男性
「普段会うことがない人と会える。こうやって普通、こんなの食べられます?でしょ、だからこれね、何というか有難いなと思ってね」

吉田さんと共に、食堂を支える地域の女性たち。年間15万円、村からの支援のほかに食材の寄付を受けて運営しています。

この日のメニューはカツカレーと春菊の天ぷら、モズクなど栄養満点の6品。みんなが食べやすいように、工夫を凝らしています。

調理をする女性
「モズクです。切った方が喉通しいいし、またつっかえたら年寄りが食べるもんだから」

モズクは飲み込みやすいよう、噛み切れるサイズに。こちらは大宜味村でとれた手打ちそば。丹精込めて練り上げていきます。

そばをこねる女性
「地域を忘れているわけではなくて、こういうもの(食堂)があると繋げていくことができる。携わらせてもらっていることは有難いなと思って」

食べる人の顔を思い浮かべながら、それぞれが地域を思って参加しています。

吉田春子さん
「さびしい所ではありますよ、人が少ないから。道から通る人は少ないですよ。だから私、冗談で『公民館はジャスコ』と言っています。人が集まるから。家を顧みずにこの時期、朝から10時から(午後)8時まで片付けまで一緒にやってくれるのでね。感謝しています、サラメー食堂に」

地域の有志に感謝の言葉を口にする吉田さん。食堂の他に、13年前から取り組んでいることがあります。それが「継続新聞」です。

新聞には載らない、地域の耳より情報を集めて月に1回発行しています。
ゴミを出すときの注意点やイノシシの出没情報など、会話が弾むような話題を提供しています。