沖縄県北部地域の大宜味村の津波集落には、月に1度、2時間だけ開かれる
食堂があります。お互いの顔が見える、住みやすい地域にしようと始まった食堂は
地域を思う心で溢れていました。
「人は1人じゃ生きられない」大宜味村のサラメー食堂

「ようこそ~お待ちしていました~」
大宜味村の津波公民館。ここでは毎月1度、2時間だけの食堂が開かれます。
80代男性
「カレーライス美味しいよ。こんなたくさんチキン入らんよね、普通はね」
家族で訪れた小学生
「中学生の先生とか友達とか。みんなで食べるのが楽しい」
1人暮らしの80代女性
「大和、本土の懐石料理みたいでしょ。こんな所ないよね、食堂といっても」
地域の昔からの呼び名をとって、サラメー食堂。100円でボリューム満点の食事を楽しめることから、近隣の集落からも多くの人が訪れます。

食堂を主催する、吉田春子さん(76)。住民同士の交流の場を持とうと、この食堂を始めました。
吉田春子さん
「やっぱりね、あの人と会って話してみたいとかね。あるじゃないですかやっぱり。また会いたいさ~とかね、これが人間、生きる道じゃないかな。私はそう思っていますね。生きていくためには、会わないと生きれないじゃないですか1人では」
海岸線から山手にかけて広がる津波集落。およそ550人が暮らしていますが、半数以上は65歳を超える高齢者となっています。