大分市が発注した入札をめぐる事件で、予定価格を聞き出し業者側に漏らした罪に問われた元市議会議員に大分地裁は28日、有罪判決を言い渡しました。
公契約関係競売入札妨害の罪で有罪判決を受けたのは元大分市議の山本卓矢被告(45)です。

判決によりますと、山本被告は去年、大分市が実施した除草などの業務委託に関する指名競争入札で、非公表だった予定価格20件分を公園緑地課の幹部職員らから聞き出しました。そして、市内の2つの造園業者にその情報を伝えて業者が予定価格に近い価格で落札できるようにしました。

28日、大分地裁で開かれた判決公判で、辛島靖崇裁判長は「次期選挙でより多くの支援を集めたいとの思いから立場を利用した。利己的な犯行動機にくむべき点はない」と指摘。
一方で反省の態度を示し、市議会議員を辞職したことなどを考慮し、山本被告に懲役1年6か月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。
また、山本被告に予定価格の聞き出しを依頼した罪に問われている造園業の新名公明被告には11月、判決が言い渡される予定です。



















