きょう公開されたジャパンモビリティショー自動車の祭典。日本の車市場を狙った新規参入が相次いでいます。迎え撃つメーカーは、どう戦うのでしょうか?

スーパーカーから登場したのは、中国「BYD」の劉社長。日本市場を狙った新たなEVを発表しました。

BYD JAPAN 劉学亮 社長
「日本にフルコミットしています」

打ち出したのは“軽自動車のEV”。人気のスライドドアを採用し、日本の新車販売の4割を占める軽自動車市場に参入します。

きょう、報道陣に公開された国内最大の車の祭典「ジャパンモビリティショー」。注目は、海外勢の参入が相次ぐEVです。

記者
「こちらの車、内装が広々としていてパソコンで作業もできます」

台湾の「ホンハイ」傘下の家電メーカー「シャープ」もEVを発表。プロジェクターを搭載するなど“走るリビング”をアピールし、2027年度の発売を目指します。

シャープ 沖津雅浩 社長
「超大型家電ということで、家のガレージに置いておけば、ひと部屋増えて活用ができる」

また、メルセデス・ベンツもスポーツカーのEVをお披露目しました。

海外勢の攻勢に対して、日本企業はどう戦うのでしょうか?

トヨタ自動車 豊田章男 会長
「日本の心、ジャパンプライドを世界に発信していく、そんなブランドに育てていきたい」

「日本のモノづくり」を強調したのはトヨタ。今回、トヨタはセンチュリーをレクサスの上位ブランドと位置づけ、室内外に日本の伝統工芸を取り入れ、高級感を打ち出しました。

そして、「レクサス」から出したのはこの車。後ろのタイヤが2つ見えます。実は、後輪は前輪より小さいのが特徴で、後部座席のスペースが広がるため、快適さが増しているといいます。

一方、脱エンジンを目指すホンダは、日本市場をターゲットにしたSUVタイプのEVを発表。独自のソフトウェアを搭載し、運転する人にあわせて車がバージョンアップしていくといいます。

ホンダ 三部敏宏 社長
「走る・曲がる・止まるは絶対の自信がある。ソフトウェアの価値を乗せて、今までの車の価値とは全く違う車を作っていきたい」

また、軽自動車のタイプのEVで中国のBYDと競うことになるスズキ。価格競争からは距離を置く構えです。

スズキ 鈴木俊宏 社長
「利益なき競争って何のためにやるの。他社さんがどうであれ、生活に密着して使っていただける車として、その道を極めていきたい」

100年に一度の変革期を迎えた自動車業界。日本メーカーは勝ち抜くことはできるのでしょうか?