長崎市出身でノーベル賞作家のカズオ・イシグロさんが手掛けた映画『生きるLIVING』が今年のアメリカ・アカデミー賞の脚色賞にノミネートされました。

イシグロさんの父 海洋学者の石黒 鎮雄さんが作曲した歌が長崎に残されています。
歌には、当時、気象台職員だった石黒 鎮雄さんの思いが込められていました。

長崎港を見下ろす丘に建つ長崎地方気象台。
ここで70年ほど前から歌い継がれている “歌” があります。

2019年の春──
ここを離れる職員を送別する際にも歌われていました。

長崎海洋気象台の歌(1番)
 作詞:尾崎 康一
 作曲:石黒 鎮雄
岸辺を洗う黒潮の 高鳴る波に徳川の
開港ここに一世紀 永き鎖国のゆめ覚し
春は出島の灯を映し 秋は稲佐の影落とす
歴史に香う長崎の 誇りも高き気象台

曲は格式高い旋律で、港の風景や長崎の歴史が表現されています。

見送られる気象台職員:
「6月1日の気象記念日。あとは送別会とか──そういう所で歌っていましたね」