からふるでは飛行機を乗り継げばあっという間に到着する石川県の旅の魅力をシリーズでお伝えしています。8日は能登半島です。日本三大朝市といわれる輪島の朝市と、波打ち際を走る絶景ドライブ、砂像イベントを紹介します。

石川県の旅、2日目は金沢市から日本海に沿って能登半島へと向かいます。

(リポート:竹内一政)
「なかなかいいところですね。楽しんでますよ、左側見るとずっと海ですもんね。すごいね、やっぱり」

早起きして向かった先は奥能登の中核となる輪島市です。

(リポート:竹内一政)
「金沢市から車でおよそ2時間、能登半島・輪島市にやってきました。こちらに碑がありますが、『朝市通り』と記されています。輪島の朝市は1000年以上の歴史があると言われていて、海の幸や工芸品などたくさんのものが並んでいるんです」

輪島の朝市は、平安時代、神社の祭りの日に行われていた海の幸、山の幸の物々交換が起源と言われ、正月3が日と第2、第4水曜日を除く毎日開かれています。

「どうですか。輪島ふぐ食べてみませんか。ふぐ寿司いかがでしょうか?」

売る人と買う人との心のふれあいも長い歴史の中で育まれてきました。

(輪島市朝市組合 中村幸子さん)
「輪島のおすすめはのどぐろですね。そして今甘えびがおいしいですね。(Q.今年の漁は?)わりと順調にとれてます。(Q.味は?)のどぐろは白身魚にさっぱりとした脂が乗っててすごくおいしい、焼いてもいいし煮てもいいし、一応これは干物になってますけど何をしてもおいしいです。甘えびもみなプリプリですよ。きれいです。お刺身、お吸い物、煮物でも何でもできます。日本海の魚は荒海にもまれてるもんで身が締まってて脂は乗ってるしおいしいです。のどぐろは1枚1000円なんですけどお兄さん700円でいいわよ、ふぐ(一夜干し)は3枚1000円ですけど4枚にしときます」

サービス精神も旺盛で思わず財布の紐がゆるんでしまいました。土佐の日曜市とどことなく雰囲気が似ている輪島の朝市。自宅の畑で育てた野菜を販売する女性のもとを訪ねました。

(出店者の中で最高齢 清戸みわ子さん)
「お豆さん、ささぎって言うの。(Q.こちらは?)カボチャ、こんな縦に長いのにでもおいしいんよ」

「Q.お歳は…?)歳は90!50年からここにいましてね、昔はね、請け売りってね、ちゃんとみんな何でも持ってきて俺も俺もって持って行ってくれたんやけどじき、まるけて買ってくれてんけど今はそんなことねえす。自分で売らなんだめ。毎日でてきとりゃほら友達もできるしちゃんと買うてくれる、しゃべるだけが楽しみ。これだけの歳になりゃ」

総延長は360メートル。朝市組合には195人の組合員がいるということですが、後継者不足が課題だといいます。

(輪島朝市 冨永長毅 組合長)
「(課題は)後継者ですね。このあとまた私どもと一緒にこの朝市を盛り上げていっていただける方をこれからまた募集していかないとというふうに思ってます。皆さんが来てがっかりされないように私ども組合も合わせて頑張っていきたいというふうに思ってます」

朝市を楽しんだ後は来た道を南下することおよそ1時間、羽咋市を訪ねました。

(リポート:竹内一政)
「日本海に面した羽咋市の千里浜にやってきました。こちらの砂浜の砂は粒が細かいのが特徴で、水分を含むとこうして力を入れないと掘れないほどの固さになっているんですね。この特徴を生かしてなんと砂浜を車で走ることができるんです」

世界でも珍しい波打ち際を自動車で走ることができる「千里浜なぎさドライブウェイ」。全長8キロにわたり、自然の雄大さと爽快感を味わうことができます。1人の観光バス運転手が広々とした波打ち際を思いっきり走れたらと空のバスを試走させたことがきっかけで、全国各地から観光客が集まるスポットです。

羽咋市ではいしかわ百万石文化祭のイベントとして千里浜「砂」の芸術祭が開かれていて、市内5か所に砂像が設置されています。このうち縁結びの神様として知られる氣多大社は前田利家公にゆかりがあり、「利家とまつ」をテーマにした砂像が設置されています。

制作したのは黒潮町砂像連盟の武政登会長ら3人で、サンドアート仲間の紹介を受け、制作に携わったといいます。

(黒潮町砂像連盟 武政登 会長)
「裏の方にはできるだけかわいい巫女さんを作ってお礼をしたいなと思って、表には利家とまつを作ったんですけども、自分が氣多大社で感じたもの、何が良かったかみたいなところで巫女さんのお祭りをちょっと表現してみました。(Q.制作で苦労した点)雨が降るよっていう予想になって急に、半端じゃない雨と風と台風さながらで、でもやらなきゃ前に進まないんで、日数がありゃその日何もしなくて済むんですけどそうもいかなくて、もう大変でしたね」

(羽咋市商工観光課 渡部祐二 係長)
「天候によってはなぎさドライブウェイは通行できないんですけども、できなくてもこれは見ることができますんで、ぜひお越しいただいて見ていただければなと思います」

8日はMRO北陸放送の協力を得て石川の食に迫ります。