2021年に産声を上げた日本初の女子プロサッカーリーグ『WEリーグ』。
11月に“WEリーグデビュー”した一人の選手がいます。新潟市出身の川村優理(かわむら・ゆうり)選手(34)です。
アルビレックス新潟レディースの発足と同時に中学1年生で加入し、エースナンバーの10番を背負った彼女。ワールドカップ出場、アメリカへの移籍などを果たすものの波乱万丈なサッカー人生を歩む彼女にサッカーへの思いを聞きました。(前・後編の前編)
小2からサッカーをはじめて
日本海からの強い風が吹き付ける新潟県聖籠町のアルビレッジ。アルビレックス新潟レディースの選手たちはここで毎日練習を積んでいます。
その中で、ひときわ笑顔で練習に臨む選手がいました。
川村優理選手(34)です。

彼女がサッカーを始めたのは、小学校2年生の頃。兄が通っていた少年サッカーチームの送り迎えについて行った時、コーチから誘われたのがきっかけでした。
「当時は嫌々はじめたんですよね…」
川村さんは「男の子の中で、女の子が1人入っていくのが恥ずかしかった」と振り返ります。

それでも県大会などにも出場してサッカーの楽しさを知ると、中学校でもサッカーを続けたいと思うようになったそうです。しかし当時、その環境は新潟にはありませんでした。
「小学校を卒業したときに『どこでサッカーをやろう』とまず考えて…関東の方に行くか、祖母が北海道にいるので北海道に行ってやるか…と言うふうに考えていた」