別の道から老人ホームに辿り着けないだろうか?

私たちは、「別の道から老人ホームに辿り着けないか?」と、海側の袖ケ浜に迂回する道を探した。住宅が傾くなどして、車一台どうにか通れる道だ。すると、袖ケ浜の前で道路を修理していた人が「通れるよ」と手招きしてくれる。導かれるまま進むと「輪島荘」と書かれた看板があった。
その先は上り坂になっている。ただし土砂崩れが起きていて道の半分しか通れない。徒歩で向かうことにした。道路には亀裂が入り、5センチほどの隙間が空いていた。
高台にある輪島荘に着く、中の様子は…。一階の部屋に高齢者の姿が見える。

施設の統括主任、北村寿美子さんに話を聞いた。停電で固定電話が使えない、水道も使えない環境下で、地震発生以降入所者ら24人と職員6〜7人が過ごしているという。
備蓄していた食料で4日間を乗り越え、5日に救援物資が届いたという。私は北村さんに聞いた。「八幡さんのお母さんはどうされていますか?」