青葉被告「極刑以外ありえないし、できるだけはやく終わらせたい」
青葉被告は、岡田医師との面談で、 “ナンバー2”についてなかなか話したがらず、「闇の世界の話なので、墓場まで持って行くつもりだった。裁判で闇の組織のことを証言しても組織に揉み消されるから、話しても無駄だと思った」と話していたという、また、裁判については「極刑以外ありえないし、できるだけはやく終わらせたい」と話していたという。
岡田医師「パクられたのは絶対に譲りたくないと、本人が力説しているんですよね。『36名亡くなったけど、そこまでやることだったのかというのは思う。それしか考えられなかったとはいえ、36名の命とアイデアを天秤にかけたとき、大事だったのが自分が作ったアイデア、当時はそればっかり考えていた』と話していました」「自分が今回の事件を起こした根拠に、パクられたという確信があると本人は考えていると思います」
▼2人の医師の鑑定結果の比較
起訴前の鑑定医(検察側請求) |
起訴後の鑑定医(弁護側請求) |
|
鑑定結果 |
妄想性パーソナリティ障害 |
重度の妄想性障害 |
犯行への影響 |
妄想は動機形成には影響したが犯行への影響は認められない。 |
妄想は犯行動機を形成している。 |
小説が落選したという「現実世界での出来事」と、極端に他責的で誇大な自尊心を持つ被告の「性格傾向」が主に影響していて、“小説が盗用された”という「妄想世界での出来事」が犯行に影響した程度は限定的である |
“公安警察やナンバー2に監視されている”などの妄想から被告が孤立していたことや、「応募した小説が落選した」という現実に、“故意に落選させられた”という被害妄想が犯行を決意させた |
2人の鑑定は、「妄想性パーソナリティ障害」と「重度の妄想性障害」。言葉は似ているが、犯行への影響については、明確に異なる見解だ。
今後、裁判所が「中間評議」で、被告の責任能力の有無や程度について判断するが、どのような判断が下されたかは来年1月25日の判決で初めて明らかにされる。見解の異なる医師2人による精神鑑定の結果を裁判所はどう判断するのか。きょう30日の公判には、医師が2人とも出廷し、裁判官からも質問が行われる予定だ。