精子提供は『子孫を残したい』と『困った人を助けたい気持ち』

 

 さらに直接会って取材に応じるという男性も現れた。取材班は今年2月、その人物と会うために福岡県へと向かった。

  (記者)「こんにちは。よろしくお願いします。精子提供をされている方?」
 (Aさん)「ああ、そうですね」

 福岡市在住の会社経営者・Aさん(40代)。ツイッターを介して、選択的シングルマザーの方など、これまで7人に精子を提供してきたという。

 (Aさん)「1名の方は出産に繋がりました。(生まれた子どもは)2か月です。正直、けっこう可愛いですけどね」
  (記者)「お金はどうされているんですか?」
 (Aさん)「正直、生活に困っている訳ではないので、そういう目的ではないのですが。ドナーとクライアントの関係性の維持という意味で、初回が1万円で、2回目以降が5000円」

 妻と子ども2人と暮らしているというAさん。家族には伝えていないというが、将来、精子提供で生まれた子どもが会いに来ても応じると話した。

 (これまで7人に精子提供をしたAさん)
 「子孫を残したいという気持ちが、困った方を助けたいというボランティア精神と、掛け算といいますか。私としてはやましいことは何もやっていませんし、堂々としたいなとは思っていますけどね」