シリーズ「小屋番 八ヶ岳に生きる」【第1話】

国土の7割を山が占めるという「山国」日本。
全国に350を超える有人の山小屋があると言われている。

こうした山小屋を営み、山を住処にし、山を自然を、そして登山者を守る人たち「小屋番」。
コンビニもない、車もない、自然と向きあう小屋番の日常は「過酷」そのものだ。
それでも山に魅せられ小屋番として、その「過酷」な道を選ぶ人たちがいる。

このシリーズでは、「コヤガタケ」と呼ばれるほどに山小屋が多い八ヶ岳で生きる小屋番たちの日々に迫る。

八ヶ岳・根石岳山荘、若き小屋番の冬

都会からアクセスもしやすく、初心者から上級者まで楽しめる八ヶ岳の中信高原国定公園。標高2,550mにある根石岳(ねいしだけ)山荘は、根石岳と箕冠山(みかぶりやま)の鞍部に位置している。

この根石岳山荘に向かう道のりは、冬場は時に過酷になる。
箕冠山山頂から山荘に向かって降りていく道は、距離は短いものの強風が吹くことで知られている。
台風の暴風域にあたる風速25メートルを超える風が吹くこともあるという。