シカ猟師の小野寺さんは元料理人「命を無駄にしない」

シカ猟師 小野寺望さん:「無駄が無いように。せっかくの命なので頂いた命は美味しく食べられるようしようと思って食肉加工場を始めた」

高校卒業後上京し、3年間フレンチレストランで働いていた小野寺さん。自分で調達した食材で友人をもてなすために狩猟免許を取得しました。自分でライセンスを取って肉を大切な人たちにご馳走したいと思ったのが始めたきっかけです。

食肉として活かすため、その場で体内の血や熱を取り除きます。
小野寺さん:
「ちゃんと処理を。しばらく置いている間に悪くなるから、熱を持って」
駆除した鹿に除菌効果のある電解水をかけ長期間保存できるようにします。

小野寺さん:「(食肉にするため)安全対策の一つです」
翌日、室温を1度に保った冷蔵室で毛や雑菌が付着しないよう丁寧に鹿肉を捌いていきます。

小野寺さん:
「皆さんがよく見るモモ肉の形です。ちゃんと処理しておいしく仕立てればみんなに喜んでもらえるものになるわけだし、殺したシカを2回殺さないように。1回殺した命を食べて再生させたい。そしたらシカも浮かばれるんじゃないかな」

解体した肉は、真空パックに入れて2週間から1カ月間、冷蔵室で寝かせ水分や血を抜きうま味を凝縮させ完成させます。