核戦争の可能性…「西側もロシアもそれに踏み切ることはない」

ーー確認ですが、核兵器を最初に使うのは西側諸国ということですね?
 
ロシアは最初に使うことは絶対にありません。ロシアは具体的な目的とその目的を達成するための具体的な手段の資源があるからです。
 
ロシアは核兵器を使うことなく目的を達成します。そして西側諸国、ここでウクライナを除外した西側諸国も自らの目的を達成します。彼らの目的とはロシアの孤立化、大多数の国との関係の遮断、技術発展の妨害、欧米にあるロシアの資源の没収であり、その目的をすでに達成しています。

西側は既に目的を達成し勝利しました。しかしウクライナは勝利することはなく、消えるしかありません。全人類とともに消えるのか、我々の勝利によって消えるのか。ウクライナは交渉の切り札です。目的を達成した西側は新たな要求が現れます。
 
ギリシャ語で「ギュグリス」という言葉があるが、この言葉を他の言語に訳せません。これはタイタニズムの大罪で、過大な欲望を意味します。西側はこの対ロシア戦争で勝利したが、さらに欲張って、ロシアをやっつけたいです。ロシアはそれを容認できないのです。
 
ウクライナは既に存在しません。もう終わっています。勝利することはありません。ロシアに負けるか、全人類とともに滅亡するかです。核戦争とは全人類の滅亡です。ウクライナだけではなく、日本も含めて全人類(の滅亡)です。すべてが消えます。西側もロシアもそれに踏み切ることはありません。
 
ロシアは適切な手段で目的を達成できます。西側は既に適切な手段で目的を達成したのです。ウクライナはいかなる手段を使っても自分の目的を達成することはない。

(ロシアと西側の間に)板挟みになった人たちはなんとなく消えることはありません。ウクライナが置かれた状況は悲劇的、悲劇的です。このテロリストたちは私の娘を殺害したが、私の中に怒りはまったくありません。報復したい気持ちもないし怒りもありません。

ウクライナは存在しなくなります。チャンスはあったが、そのチャンスを失ってしまった。存在しないのです。これは悲劇であり、良いことは一つもありません。その国民は存在するチャンスを失ってしまったのです。その国民性、歴史的な経験のなさ、国政のなさによってナイーブな国民は国家を失ってしまいました。良いことは一つもありません。自分自身を失い、自滅したのです。

いくらクレイジーな社会であっても選ぶことはないような人を(選挙で)選んでいるからです。滅亡に導く人達を選んだのです。頑固さなのか継続性なのか、その方向性をあきらめません。ウクライナは自分の手で自分を破壊し存在できなくなることは極めて遺憾です。
 
30年の間にチャンスはあったが、危険なラインに到着してから戻る国と違って、そのチャンスを失いました。国家を守り切る国がいます。ジョージアは部分的ではあるが守りきれたしアルメニア等の旧ソ連諸国はなんとか持ちこたえています。
 
しかしウクライナはすべてのラインを越えました。それによって自分で自分を破壊しました。ウクライナの破壊はあとどれぐらい続くのか分からないが、彼らは自滅しないので、それを止めることが出来ません。
 
ロシアが正しいと認めることはウクライナにとって救いになるが、心理的な理由で彼らはそれを認めることが出来ません。どうすればいいのでしょうか?こんなことを目にするのは怖いし悲しいです。彼らはロシア人で、私たちはウクライナ人です。
 
これは兄弟を殺す内戦です。西側諸国が彼らの特徴を利用し始めた戦争です。彼らは脳みそを失ってしまいました。これは強大な悲劇です。ウクライナで起きていることは私たちにとっても正教にとっても東スラブ民族にとっても世界にとっても悲劇です。
 
我々は同じ国民であり、彼らの苦しみと悲しみは私個人の苦しみです。この対立では良いものと悪者はいません。これは歴史的に必要なことであり、ウクライナ人が国家を構築できなかった悲劇的な結果でもあります。

「ロシアの英雄」が死亡した娘に「最後まで戦う決意は強くなっただけ」

ーー先ほどお嬢様が殺害されたことに触れましたが、その殺人の意味や目的は何だったと思いますか?
 
ウクライナにとって何の意味はありません。これはヒントでした。捜索の結果によると、おそらく私を狙った犯罪でした。私の娘は我が国の英雄になりました。鮮やかで勇敢で、愛国者で哲学の研究者でした。

彼女も私もウクライナにとっても西側にとっても脅威ではなかった。私を殺す理由は、西側が作った私のイメージにあります。プーチンと会ったことのない独立した思想家である私のことを「プーチンのラスプーチン」と呼んでいました。
 
私はプーチンの側近者で、彼に悪影響を与えている「プーチンのラスプーチン」だと伝えられていました。西側の諜報機関は英国が関与したラスプーチン本人の殺人を含め、「ラスプーチン」とみなす人物の処分に長けています。

イギリスの意向に反しナポレオンに近寄り始めたパーヴェル1世も同様です。西側諸国のテロリストからすれば、(娘の殺人)はプーチンに対する予告でした。

実際にはウクライナのブダノフ情報総局長が関与したが、彼の判断ではなかった。米国よりもこれはテロを使って歴史に影響を与えたいと思った英国の判断でした。ラスプーチンの殺人は、象徴である人物の殺人です。

そしてこれは私と私の家族に対する報復です。妻も娘も息子も考え方が同じです。私たちは自由主義のグローバリズム、欧米のヘゲモニーに反対し、多極世界のために戦っています。
 
私の書籍は日本語を除いて世界のすべての言語に翻訳され読まれています。私は全世界で知られ、私の思想は欧米ヘゲモニーの反対派に通じます。イスラム教徒、キリスト教徒、中国人、中国人と対立しているインド人、パキスタン人、イラン人、トルコ人、アフリカの人、南米の人、欧州の人、トランプの側近者の中にも私の支持者が多いです。
 
私は西側の自由主義ヘゲモニーとの対立にロシア国内外の多くの知識人を巻き込もうと(広めようと)しています。これはバイデン、マクロン、英国の首相にとって脅威となると思います。西側は哲学的な討論等の適切な方法を使ってこの対立に立ち向かうことが出来ないということです。
 
私は彼らが破壊したくなった象徴的な存在になったのです。私を止めるため、西側のヘゲモニーに立ち向かう国民、文明、文化の統合を止めるためです。
 
欧米をそのヘゲモニーから解放することも必要です。ドイツや最近NATOに加盟した国々が植民地であるだけでなく、米国も人間の代替を作ろうとしLGBTやAIを推奨するあのグローバルなエリートの人質になりました。
 
その思想の持主である私を爆発したわけです。そしてプーチンにヒントを与えたのです。プーチンはそのヒントに気づいて、死亡した娘に「ロシアの英雄」(勲章)と勇気の勲章を付与しました。
 
最後まで戦う決意は強くなっただけです。敵は私を破壊しようとしました。私に痛みを与え、私を人間として、父親として殺しました。しかし思想家としての私はそれによってさらに強くなりました。
 
私とダーシャ(娘)、私と妻、私と無数の仲間のミッションは引き続き世界で普及しています。