米ロ首脳会談では、プーチン氏への手厚いもてなしぶりが際立ち、「ロシアに取り込まれたのでは」とも指摘されるトランプ氏。もう一人の当事者・ゼレンスキー大統領とはまもなく会談を行いますが、ウクライナが納得できる、真の和平につながるのでしょうか。
和平合意には「領土の割譲」 米ロ会談は“10点満点”

ロシア プーチン大統領(16日)
「今回の訪問は適切なタイミングで行われ、非常に有益だった」
トランプ大統領との会談の成果を強調したプーチン大統領。満足できる内容だったのでしょうか。
アラスカでの米ロ首脳会談。プーチン大統領はレッドカーペットで迎えられ、大統領専用車「ビースト」に乗って会談場所に向かうという異例の厚遇ぶりでした。

約2時間半行われた会談。ロイター通信によると「プーチン大統領の提案」として、▼ウクライナ東部2州からウクライナ軍完全撤退、▼クリミア半島に関するロシアの主権の承認、▼経済制裁の一部解除、などの条件が提示されたといいます。
プーチン大統領は「和平合意」を目指すとしていますが、それには時間がかかるため、“時間稼ぎ”との見方があります。一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、直ちに戦闘をやめる「停戦合意」を最優先としています。
当初、トランプ大統領もロシアに「停戦合意」を求めていましたが、プーチン大統領との会談後、SNSで…

トランプ大統領のSNS
「恐ろしい戦争を終わらせる最善の方法は、単なる停戦合意ではなく和平合意に直接進むことであると全員が判断した」
トランプ大統領
「近いうちにまた会うことになるでしょう。ありがとう、ウラジーミル」
プーチン大統領
「次はモスクワで」
トランプ大統領
「いいですね」
トランプ大統領も「会談は10点満点」と評価しています。
ニューヨーク・タイムズによるとヨーロッパの首脳らに対し、ウクライナがドネツク州とルハンシク州をロシアに引き渡せば、すみやかな和平合意が可能だとする考えを示したといいます。
ウクライナのゼレンスキー大統領に対してこんなメッセージも…