ロシアによるウクライナ侵攻から2月24日で3年が経った。ドローンなどによる攻撃が続くなか、2月にウクライナ入りした日本人がいた。南部オデーサにある国立歌劇場で指揮者を務める吉田裕史さんだ。3月に予定されているオデーサ歌劇場オーケストラの来日公演のために2週間滞在したオデーサとキーウの現状、そして来日公演にかける思いを聞いた。

ウクライナ南部にある「国立オデーサ歌劇場」で首席客演指揮者を務める吉田裕史さん。歌劇場のオーケストラの来日公演を開催するため、2024年に日本でクラウドファンディングを実施し、フルオーケストラ編成で来日公演ができることになった。

公演は3月2日から横浜、神戸、北海道の北見で順次予定されている。

吉田さんがウクライナのオデーサを訪れるのは2023年9月、2024年6月に続き、侵攻後3回目となる。去年、オデーサに入って指揮を振った際には、ウクライナでオーケストラのメンバーとともに音楽を作り上げることへの思いや、現地の停電などの被害状況について語ってくれた。

今回は、2月中旬、オデーサ歌劇場の来日公演の準備のために約2週間、南部オデーサと首都・キーウに滞在した。オデーサに入った日から攻撃があり、その翌日の19日にはウクライナ軍がロシア軍のドローンを迎撃する音を聞いたという。

指揮者 吉田裕史さん
「19日のドローン攻撃は今までで一番激しいもので、食事に行って帰ってくるときに、ロシアからのドローンがたくさん飛んできて、それを迎撃するための音がものすごい音だったんですね。ものすごく長く続いたし、激しかったし、それから音も大きかったし。本当に19日の迎撃は非常に恐怖でした」

ドローンによる攻撃を受けた小児病院 オデーサ市・19日