なかなかめちゃくちゃだった「余命3ヶ月のサレ夫」

倉田 いい意味で、めちゃくちゃなドラマだなと思ったのは、「余命3ヶ月のサレ夫」(テレ朝)です。白洲迅さんが妻に浮気をされる夫で、がんで余命宣告を受ける。その不倫をする妻を桜井日奈子さんが演じているんですが、この妻が本当にめちゃくちゃでとんでもない。

息子がいるんですが、夫の余命を知って保険金を息子には渡さず全部自分のものにしようとする。どうぞこの女を憎んでくださいという典型的な悪女なんですが、実は彼女自身、毒親のもとで育っていたという背景がある。

最後には、悪い人が痛い目に遭うという勧善懲悪ですっきりする。ある意味、何も考えないで見られる。ネガティブな評価ではなく、本当に見てスカッとしたいというときにちょうどいい作品だったと思います。

田幸 ついつい見ちゃうという感じで楽しく見ました。桜井さんがすごく熱演で、こんなお芝居をする人なんだとちょっと発見でした。今後お芝居の役の幅が広がりそうで注目したいと思います。

「サバ缶」と「秘密のキッチン」

田幸 「サバ缶、宇宙へ行く」(フジ)は、よかったのですけれども、いかんせん描く期間が長過ぎるので、その難しさはありましたね。その生徒たちに愛着が湧いたときにはもう次の代に行っちゃうみたいな。

倉田 そうなんですよ。この子、頑張ってるなと感情移入しようとしたら、もういなくなってしまう。宇宙に行くところまでちゃんと見届けたいという気持ちにもなる作品で、最後まで見通しましたが、そこがちょっと残念でした。

影山 世代を描く分量にもっと差をつけてもよかったかもしれませんね。

「今夜、秘密のキッチンで」(テレ朝)ですが、木南晴夏さんはいい女優さんですし、高杉真宙さんもいいですよね。これは亡くなっている人とキッチンで料理をつくるのかなと思ったら、結果としては生死の境目で、やがて目を覚ます。目を覚まして現実に結ばれるのですけれど、ファンタジーで通してほしかった感じもします。