タイムリープが多すぎる⁉
田幸 「君が死刑になる前に」(読売テレビ)は製作陣・キャストの熱量の高い意欲作でした。というのも、この作品も含めて今「タイムリープもの」があまりに作られ過ぎている「タイムリープ多過ぎ問題」がありますよね。
影山 それはあります。
田幸 そのタイムリープものには、絶対やってはいけないこととして、自分自身に会ってはいけないとか、過去を変えてはいけないから自分が未来から来ていることを言ってはいけないとか、そういう暗黙のお約束が当たり前にあったんです。
ところがこの作品はびっくりするくらいあっさりと「お約束」を破る。自分は未来から来たと簡単に言うし、まわりのみんなもあっさりそれを受け入れる。もはやタイムリープという設定が重要なのではなく、そこで描かれる人間の心理や行動原理のほうに重点が置かれていると感じました。
タイムリープというあり得ないことが普通に行われている中でも、加藤清史郎さんの地上波連ドラ初主演だったのですが、彼が演じる何ともオタク臭くて冴えない役の安定感がすごくて、彼の演技への信頼感がさらに増しました。
今期、「惡の華」の鈴木福君もよかったですし、「エラー」(ABC)の志田未来さんとか、加藤清史郎さんとか、子役として着実に技術を積んできた人たちのうまさが、いろいろなドラマを支えていました。昔は、子役は大成しないなどと言われましたが、今の20~30代、子役出身の方が身につけた力が作品に信頼感を与えているのをこのドラマでも感じました。
あとは、唐田えりかさんが、5人も殺しているのではないかという疑惑を持たれる役なんですが、最後の最後まで殺したのか殺してないのか、本当に何か恐ろしくも見える一方で、すごく無垢にも見える。存在感もあり、お芝居がいいんだなとあらためて思いました。
影山 彼女の評価は高いですよね。タイムリープつながりで「リボーン」(テレ朝)はいかがでした。
倉田 タイムリープでかつ転生ものなんですが、転生前と転生後の二役を演じた高橋一生さんが本当にすばらしかったです。IT社長と、商店街のクリーニング屋の息子ですね。
タイムリープして、IT社長が商店街の息子の体に入ったときからがすごくおもしろくて、町の人々との交流を通して、冷血漢だったIT社長が、いいお兄ちゃんになっていく。その過程が、人の内面は周囲によって変わっていくんだなと感じさせました。














