「生成AI禁止」を盛り込むことで応募者の良心に訴える
ChatGPTが2022年11月に一般公開されて以降、生成AIは急速に進化を遂げている。対話型のAIサービスによる文章やスライドの作成、プログラミングの支援、画像、動画、音楽の生成など幅広い用途で活用されている。それまで人間が行なってきた、創作活動を代替する能力を持つようにもなってきた。このため様々なコンテストが、応募要項などに生成AIの利用を認めるか否かを記載するようになっている。
川柳のコンテストは、観光振興やまちおこしなどを目的に全国各地で開催されている。ただ、生成AIは瞬時に何百本もの川柳を容易に作ることができるため、多くのコンテストが対応に苦慮している。
そんな中で、生成AIの利用を禁止したのは、琉球泡盛倶楽部が主催し、沖縄県酒造組合が共催している「泡盛川柳」。泡盛にまつわるエピソードや思い出、感動などを詠んだ川柳を募集するもので、これまでに6回開催されている。
2025年度の募集では、生成AIの対応について「人工知能(生成AIなど)の使用は禁止です。受賞作がAIで作成したと判明した場合は、受賞を取り消します」と明確に禁止を盛り込んだ。その理由を、琉球泡盛倶楽部の長嶺哲成会長は次のように説明する。
「AIかどうかを判別するのは難しいかもしれませんが、とりあえず応募者の方々の良心に訴えることが大事だと考えました」
「泡盛川柳」では、入賞作品を決める前に、審査員が選んだ上位30から50ほどの作品について類似作品がないかどうかを、AIを使って調べているという。その結果、別のコンクールの入賞作がほぼコピーされていたケースを過去3回見つけたことがある。それでも長嶺会長は、コンテストを続けていきたいと考えている。
「印象的な一節があった句をAIに調べさせると、あるコンクールの前年度の入賞作の一部がコピーされていることがありました。個性的な作品は逆に疑うようにしています。泡盛の場合、言葉は認知されていても、愛飲者は全国に少ないので、AIによる作品が上位作品に紛れ込む可能性よりも、むしろ川柳のコンクールを開催して、少しでも知名度を上げて行った方が泡盛の業界全体にとってはプラスになるのではないかと考えています」














