2025年の傾向は「Real・Retro・Reiwa」

番付の選定に携わった『日本経済新聞社』の中村さんが考える「2025年のキーワード」は、“3つのR”だ。

【Real】並んで並んで…タイパは捨てます
【Retro】懐かしき「平成」をかみ締めて
【Reiwa】新しいノーマルに対応

『日本経済新聞社』編集委員 中村直文さん:
「Real(リアル)は、AI中心のデジタル社会の中で『生きる実感』って何だろうかと。スマホはベースとしてあって、スマホだけに依存しない新しい面白いライフスタイル。例えば▼【10万円コンデジ】(西・前頭)。今頃コンパクトデジカメを?と思うが、売れていて抽選制だったりする。スマホで撮ると鮮明すぎるけど、デジカメは少し色が抑えめになっていて、優しい現実っぽい感じがする、エモいと」

他にも、“スマートフォンを超えてリアルな体験”の例として
▼大阪・関西万博▼映画
▼小学館「GOAT」(東・前頭)
▼シール交換(東・前頭)
▼JR東日本「高輪ゲートウェイシティ」(西・前頭)など

【シール交換】は皆川玲奈アナが小学生だった20年前にも流行っていたとのことだが再びブームに。シールは品薄状態で「世の中のお父さんお母さんは奔走している。私もその1人」と話す。

【小学館「GOAT」】の流行に関しては、中村さんも「不思議な現象」だと話す。

『日本経済新聞社』中村直文さん:
「今はもうデジタル全盛の時代なのに、500ページ近い小説がぎっしり詰まった文芸誌が売れた。最近は電車の中で紙の本を読んでる人が増えたと思う。やはりデジタルも大事だけど、活字の方が頭に入りやすいと少し回帰現象も起きてるのかなという気もする」

昭和レトロ⇒平成レトロ

「3つのR」の2つ目、Retro(レトロ)の例としては
▼バンダイ「Tamagotchi Paradise」(西・前頭)
▼オアシス再結成(西・前頭)
▼ホンダ「プレリュード」(東・前頭)

『日本経済新聞社』中村直文さん:
「1990年半ばに発売されたたまごっち。それ自体も人気があるし、たまごっちをベースとしたファッションも。さらに昔流行ったナルミヤという子供服が大人向けも発売されていて話題になったりしている。今は昭和レトロではなく、“平成レトロ”。流行は“30年周期”と言われていたが、最近は20年とか“懐かしさ”というのが早くなっている」

「時代を象徴する」Reiwa

25年のキーワード「「3つのR」のReiwaは、“令和時代を象徴する”もの。

▼日経平均5万円
▼米フレーション
▼イタリアンブレインロット

『日本経済新聞社』中村直文さん:
「昭和100年と言われるが、それをリセットした新しいライフスタイルが生まれてきた時を差して、あえてReiwaと。ゼロ昭和という言い方もできる。いろんな経済体制も終わる中で新しい過渡期を迎えているかなと。“非連続型”の傾向、トレンド」